私が未経験エンジニアにWEB制作を勧めない5つの理由

これからプログラミングを勉強したいけど、とりあえずWEBサイトの模写やってみよう!

と考える方がとても多いのですが、私は「安易な考えでWEB制作に飛びつく」のには反対です。その理由や、これからのWEB業界の動向についてカンタンにまとめます。この記事を読めば、これから何を学んで、どうアウトプットしていけば良いのか?が分かるようになります。

WEB制作業界を勧めない5つの理由

私はプログラミング学習をはじめた当時は、HTMLとCSSの勉強ばっかりをしていて、サイト模写をいくつもして、WEBデザインのスキルもそれなりに身についていました。そんな私からしても、これからエンジニアになる、あるいはプログラミングをスキルとしてお仕事したいという方に対しては「WEB制作をメインの仕事としないほうがいい」ということを伝えたいです。その理由はこちらです。

  1. 誰でも稼ぎやすい業界
  2. 技術傾向からして単価が下がりつつある
  3. 安定した利益をあげるのには苦労する
  4. WEB制作業界からWEB開発にうつるのは大変
  5. フリーランスになった場合、クライアントとのコミュニケーションが大変

WEB制作のお仕事といってもいくつかありますが、今回は「コードを書いて静的WEBサイトをつくる仕事」を対象として考えてみます。

端的にいえば、WEB制作は「簡単に稼げるけど大変」な分野だと思っています。実際に、WEB制作会社でPMをしている方にTwitterインタビューをした際にいただいた言葉を始めに紹介します。

WEB制作の仕事は技術習得も比較的カンタンだよね。コンピュータサイエンスを学ぶ必要もないし。でも、本当にこの仕事が好きじゃないと無理だと思う。もしこれからプログラミングを仕事にしたい人がいたら、何度も確認したい。「WEB制作がしたいの?プログラミングがしたいの?それとも稼ぎたいの?」って。笑 それで後ろ2つなら僕は絶対反対だね〜。

誰でも稼ぎやすい業界

WEB制作のお仕事は比較的誰でも稼ぎやすい分野です。

こういうことをいうと、「それでも苦労はある!十分なスキルがないとやっていけないぞ!」というマサカリが飛んできそうですが、実際に私もいまの会社に入社して1,2ヶ月したくらいに、個人で案件獲得してました。ポートフォリオは作っていましたが、未経験で1件10万円近くの報酬をもらっていました。実体験からしてもやはりWEB制作は稼ぎやすいです。

 

それの何がいけないのでしょうか?

結論からいえば、「誰でも稼ぎやすいので、競合がめちゃめちゃ増えているから」です。現場の方いわく、近年のプログラミングスクールブーム、Progateブームに乗って、WEB制作のスキルを独学で学ぶ人は2,3年前に比べてだいぶ増えた印象があるそうです。Twitterをみても、「WEB制作で初月から月20万円稼ぎました!」みたいな方を見るのは珍しくないですよね。

基本的にクライアントに対して案件が獲得できるのは1社(あるいは1名)です。そして依頼するクライアントである企業あるいは個人事業主の方の数も増えているわけではありません。つまり、競合が増えるということはそれだけ「競争が加熱する」ということです。

誰でも稼ぎやすい分野だからこそ、この仕事を一生のものとして努力し続けるのには、相当の覚悟と「好き」という気持ちがないと難しいです。

技術傾向からして単価が下がりつつある

いま、人の手を介さずにWEBサイト制作ができるようになりつつあります。こちらの動画を御覧ください。

こちらは手書きのデザインを読み込んでHTMLを自動生成するサービスのβ版の動画です。これまで数十分〜1時間程度かかっていたLPのHTML記述が、誰でもものの数分でできるようになっています。

こうした先端技術を使わなくても、簡単なLPやWEBサイトであればコードを書くことなくWEBサイトを立ち上げることができます。有名なのだと、ペライチとかWIXですかね。

十年以上前はこうしたサービスが浸透していなかったため、企業がWEBサイトを立ち上げるとなったら制作会社あるいはフリーランスの方へ依頼するのが一般的でした。しかし、これからは誰でも簡単にWEBサイトを作れるサービス、技術が増えていきます。そうなると、クライアント数は減少し、単価も下がることがカンタンに予測できますね…。

安定した利益をあげるのには苦労する

はじめに私も「未経験で1件10万円近くの報酬をもらっていました」と言いましたが、スタートに苦労します。特にフリーランスの場合は、自分で営業していかないといけません。1日何十件もテレアポをする日も珍しくありません。それで案件が1,2件とれる程度です。

そして、よくあることなのですが、やっと案件取れた!と思ったらクライアントの予算の都合、担当者の変更でいきなり案件が失注に…なんてことも。

毎月安定して数十万円〜稼いでいるWEB制作のフリーランスエンジニアの方は、WEB制作会社から案件をもらったり、日頃から営業を欠かさず行っていることが多いです。それでやっと4,50万円/月稼げる程度です。

 

そして、大事なことですが「フリーランスの収入の基準は 1/3 して考えるべき」という点です。詳しくは以下の記事にもまとめているので参考にしてみてください。

フリーランスの収入は1/3して考えるべき3つの理由

2019年4月21日

 

つまり、フリーランスの場合は安定して100万円近く稼ぐことが求められます。そして、そのレベルまで達するには「カンタンに稼げる」というモチベーションだけでは追いつかないほどの苦労があるのが事実です。

WEB制作業界からWEB開発にうつるのは大変

point

続いてはスキルのお話です。

WEB制作で求められるスキルと、WEBアプリケーション開発で求められるスキルは似ているようで大分異なります。そして、WEBアプリケーション開発のほうが知識・技術の選択肢が広いです。キャッチアップするのも大変だと実感します。WEB制作業界に4,5年いてから、サーバサイドへジョブチェンジした会社の先輩も、当初は苦労したそうです。

WEB制作だって大変なんだぞ!というお叱りをいただくかもしれませんが、あくまでスキル・知識・技術が異なるというだけで、どちらが簡単/難しいという話ではありません。

少なくとも、WEB制作が数年経った後に、WEBアプリケーション開発に移るとなったとしても、それまでのスキルがそのまま活きるということは「少ない」とだけ言っておきます…。

 

フロントエンドエンジニアであれば、活かせるチャンスは多くあります。それでも、フロントエンドエンジニアでも求められるサービス、ドメイン設計だったりパフォーマンス改善など新しく覚えることがたくさんあって、苦労することは間違いありません。

プログラミングを学んでとりあえずWEB制作をやろう、という判断は慎重に行ったほうがいいです。本当に自分がしたいこと、作りたいもの、そして10年後、20年後に何をしたいのか?を考えるべきだと考えています。

フリーランスになった場合、クライアントとのコミュニケーションが大変

最後は技術、スキルとは別の観点から。

WEB制作フリーランスエンジニアの場合、苦労する点のひとつが「クライアントとのコミュニケーション」です。

曖昧でたくさんあるクライアントの要望をできる限り叶えつつ、限られた予算と納期のなかでいかに成果に結びつけるかというのはプログラミングとは関係ないですが、とても大変です。

先程紹介した私の会社の先輩がしてくれた話ですが…

昔いたお客さんが個人開業のお医者さんの案件が一番たいへんだったよ…。窓口が代表の医者の方なんだけど、要望が予算に対してデカすぎて、こちらがモックを作って持っていっても何回もダメ出しされて。10回くらい提案してやっと通ったと思ったら今度は経理をしてた奥さんが出てきて、口出しして…。結局最終的に納品したんだけど、時給換算したら100円とかだったと思うわ。笑

WEB制作に限った話でもないですが、単発の案件が比較的多いWEB制作のフリーランスエンジニアの場合、こうした顧客とのコミュニケーションの回数も多くなります。しかも、様々なタイプのクライアントがいらっしゃいます。この先輩のようにダメ出しを食らったり、怒られたり、最終的に失注することだってあります。それでやっと報酬をいただける仕事がWEB制作の仕事です。

まとめ

これまで見てきたように、WEB制作の仕事、特にフリーランスの場合は苦労することや、今後10年、20年という長いスパンで見たときに不安が残る仕事であることは確実です。なので、もしプログラミングが楽しいと感じて、それを仕事にしようと考えている方には「心の底からWEB制作が好き」でない限りおすすめしない、ということを伝えたいです。

Twitterでは声の大きい方が「エンジニアは稼げる!」ということを言いますが、あくまで先行者利益と短期的な話においてのみです。

私の場合は、WEB制作の仕事をしたうえで、この仕事を一生続けるのは難しいと思ったので1ヶ月程度で辞めて、WEB開発に思いっきりハマっています。自分自身が何が好きで、何をこれからやっていきたいのか?をきちんと考えてキャリアプラン、学習プランを立ててみることをオススメします。

 

 

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